鍼灸治療とは
鍼灸治療には大きく分けて、東洋医学と西洋医学にわけられます。
東洋医学的施術では、主にツボと言われる所に、針やお灸を用いてツボの効果にて、自律神経の調整、全身の血のめぐりを改善させたり、ホルモンバランスの調整、自然治癒力を高めて、症状を改善させたりしていきます。
西洋医学的施術では、痛みの場所や、症状に付随するポイントに針やお灸、電気針等を用いて筋肉のゆるみや、しびれの除去、関節の可動域の拡大、症状の改善をしていくものになります。
当院では、東洋・西洋どちらが良いということはなく、両方良いと思っているので、例えば筋肉に問題があるとしても、必要であれば、ツボの効果も使いますし、自律神経失調症等でも、筋肉を緩めて呼吸や、背骨のバランスを整えたりもします。
ツボの効果もエビデンスがなく不思議な世界と思われる事も多いですが、エビデンスにもとずいた西洋医学を勉強するとツボの効果や働きを説明することが出来ることが多いのが現状です。
両方の良いところをチョイスして、症状に対して東洋・西洋共に用いて施術していくべきだと思っています。
鍼灸治療による適応疾患
鍼灸治療はなぜ効果があるのか
針によって身体に起こる反射、反応
針が入ることにより、人間の身体は防御反射を起こします。敵が入ってきたと感じるのです。
そうなると、身体の中では、針を攻撃するため白血球、血小板、マクロファージという貪食細胞(自分の細胞を食べる細胞)等が活発になり、針が入っているところに集まります。
それによって、血流促進、自然治癒力の向上、ホメオスタシス(正しい状態に戻ろうとする)が起こります。
同じ反射システムを利用して、肉離れ、捻挫、打撲、打ち身、アオ痣なども治療することが出来るのです。
鍼灸治療とは、主に体制ー内蔵反射というものがおこります、皮膚上からの刺激によって、内臓や、自律神経、血流、ホルモン、細胞などに影響を及ぼす反射になります。
その反射の出やすいところがツボと言われるポイントになります。
筋肉などに対しては、解りやすく皮膚から届かない場所に直接届く、刺激を加えることがでます、刺激が入ると筋肉事体も活発になります。
そうすると、筋肉のゆるみ、関節の可動域の拡大等につながります。そして、筋肉上の硬結と言われる塊、俗にいうコリにピンポイントで狙うことが出来るのです、コリに直接届くのでマッサージ等よりも効果が高いといわれるのです。
針は痛いのか
鍼灸治療とは、髪の毛程の細さの鍼を用います。 鍼と言われるとどうしても注射針をイメージしてしまいますが、全くの別物だと思ってもらっていいです。
一般的な注射針の約1/6の細さになります。
場所によってたまにチクッとすることも有りますが、基本痛くありません。
怖がられることが多いですが、私独自のテクニックによりほとんどの方が、刺された事にすら気が付かない事も多々あります。
完全使い捨てのディスポ針を使いますので安心していただければとおもいます。
妊活・月経痛・月経不順・婦人科系疾患
不妊症とは、避妊をしないで性生活を継続的にしているにもかかわらず、1年間妊娠が成立しない状態を指します。
不妊症による治療効果は、早い段階で行うほど高い奏功率が期待できます。年齢と共に妊娠率は低下するため、 なかなか妊娠に至らない際には、早い段階で治療を検討してみることも大切です。
不妊には、様々な要因があります。
女性に原因がある場合、男性に原因がある場合、夫婦共に原因が見当たらない場合などがあります。
女性が原因の場合多いのが「排卵障害」「卵管障害」「子宮着床障害」「原因不明」検査場何も悪いところがみあたらない等です。
男性に原因がある場合に多いのが「造精障害」「性機能障害」「精路通過障害」「原因不明」等です。
上記の不妊症の原因等たくさんありますが、三分の一は、原因不明になります。
男女共に身体のどこにも問題がないのになぜか出来ないというものが不妊症の三分の一なのです。
私自身過去に数多くの不妊に悩まれている方を治療してきましたが、最初は原因があり、病院で治療をして問題無くなったのに赤ちゃんが出来ないという方が大多数でした。
排卵障害
自力で排卵を起こすのが難しい場合のことです。卵子はホルモンの指令によって成長しますが、ホルモンの分泌量が少なかったり、卵巣がうまく指令を受け取れない、卵子の老化によってうまく排卵されなかったり、卵巣の表皮が硬くて卵子が外へ出られない病気によって排卵障害が起こることもあります。
卵管障害
卵巣と子宮をつなぐパイプの役割の卵管はとても細いので詰まったり、くっついてしまうことがあります。そうすると、卵子と精子が出会えなくなったり、受精卵が移動しづらくなったりして不妊の原因になります。卵管は左右2本あるので、どちらか1本が正常であれば自然妊娠できます。
子宮着床障害
子宮に何らかの原因があり、着床しにくいことがあります。子宮内膜症やポリープ、黄体ホルモンが十分に分泌されないなどが考えられますが、黄体ホルモンが分泌されない原因としては、運動不足やストレスによる自律神経の乱れなどが考えられます。
造精機能障害
精子をうまくつくることができない状態です。男性不妊のほとんどの原因はこの造精機能障害です。この障害には、精液の中に精子が全くない「無精子症」、精子の数が極端に少ない「乏精子症」、数は十分ながらも精子に元気がない「精子無力症」などがあります。先天性のもの・精索静脈瘤(精巣上部に発生した血管のこぶ)などの病気がきっかけになるほか、アルコール、喫煙、肥満が要因になる場合もあります。
性機能障害
勃起や射精がうまくできない場合も不妊の原因になります。病気やストレス、陰茎への血流が減少することによって引き起こされるほか、性行為のタイミングなどに神経質になりすぎるという精神的な原因が考えられます。
精路通過障害
精子の通り道が狭かったり、詰まっているために、射出された精液に精子がみられない場合です。先天性のものや炎症やケガがきっかけになることもあります。
上記のような原因を取り除き、いざ本格的に不妊治療をやっていくのですが、これが保険適用外になってくるので、高い、何度も出来るほど金銭的余裕がないというのがあり、体外受精に一回だけチャレンジしてみてそれでもダメなら…という方にたくさんあってきました。
実際、人口受精一回1~3万、体外受精一回20~60万(助成金あり)もかかります。
そのうえ体外受精での成功率は20%になります。
私は、そういった少ない確率をどれだけ上げれるかの治療をしていきます。
治療法としては、患者さんの病院での検査結果などを見させてもらい、体温周期を確認しながらになります。
病院に通われていない方は、基礎体温表はつけてもらいます。
そのうえで、「骨盤内循環」「ホルモン数値等の向上」「東洋医学的視点」でやっていきます。
私の経験上、不妊に悩まれてくる患者さん8割は骨盤に何らかの異常があります。
骨盤の状態が悪いと、やはり骨盤内の循環が下がり、骨盤内温度が下がり妊娠しにくい、しても育ってくれなかった。という結果につながります。
なので、骨盤矯正、灸頭鍼(針の上にお灸をして針に熱を伝える)を骨盤内に入るようにし骨盤内を直接暖め、箱灸をしていきながら、ツボの効果や、整体、マッサージ、等を合わせながらホルモン数値の向上等にむけてやっていきます。
こういった治療によって、確率を上げていければと思います。